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ヒアリングの極意 〜後編〜

・相手が話す内容は情報が整理されていないことがほとんど。こちらで整理して構造化してあげることで、より深い情報を聞き出せたり、抜け漏れを防ぐことができる。

・抽象度/具体性の階層を相手とあわせて話す。この階層の次元がずれるとコミュニケーションに齟齬や理解不足が生じる。抽象度の高い議論しかできない場合、具体性を持った会話ができる場合、など相手の力量や思考を想像しながら会話したい。

例1:「好きな食べ物はなんですか?」⇢「洋食です。」

(⇢抽象的すぎてわかんない。ピザとかスパゲティとかの階層で聞きたい。)

例2:「趣味はなんですか?」⇢「ガンダムサンダーボルトのアニメ2期の主題歌にハマってて…」

(⇢具体的すぎて理解不能。せめてアニメかガンダムって言葉までにとどめるべき。)

・オープンクエスチョンとクローズドクエスチョンをうまく使う。

オープン:相手の真のニーズを聞き出したいとき(⇢一番困っていることはなんですか?)

クローズド:こちらの仮説を確認したいとき(⇢上位校のエントリー数に困ってますか?)

・ヒアリングが上手い人は、オープンとクローズドをうまく使い分けて聞くことができる。これも目的次第でどちらの聞き方が適しているかは変わる。

・ヒアリングもマーケティングである。相手の状況や興味を探り、仮説を立てて適切な質疑応答をすべき。そしてその質疑応答には目的があり、その目的を達成させるために会話を最適化したい。こちらが喋りたいことを一方的に喋るのはマーケティングではない。

・一方的なヒアリングは尋問に近く、相手によってストレス負荷が高い。ヒアリングの場とはいえ、相手との会話のキャッチボールを意識し、一方的に聞き出している感覚が少なくなるように工夫したい。

・適切な相槌は重要。相手にとって「話しやすい」と思ってもらえると、こちらの期待以上の情報を発信してくれるケースが多い。相手の発言に被せないように、抑揚をつけて、相手の目を見て、相槌をするべし。

・相手が話しやすいと思う要素として「話に興味を持って聞いてくれている」ことが重要。共感、感動、驚き、相槌、追加質問、メモ取りなどしっかりと反応を示して相手の話を聞いてあげたい。

・ヒアリングして聞けた内容は忘れずにメモを取ること。聞けたけど忘れた、間違っている、などは言語道断。自分の慣れた/得意な方法で質疑応答の内容をメモするように。・メモをするときは、事実(ヒアリング相手が口から発した言葉や表現)と、解釈(そのヒアリング情報から自分が考えたことや意見)を混同しないようにすること。その場で整理してメモが取れない場合は、とにかく事実情報をすべてメモに残しきることから始めよう。

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